スマートフォン・モバイル実務検定は受ける意味がある?受けるメリットは?

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スマートフォン・モバイル実務検定という検定試験があることをご存じでしょうか?IT系の資格といえば、ITパスポートや基本情報技術者試験などが有名ですが、スマートフォン・モバイル実務検定は、スマートフォン等やタブレットなどのモバイル端末、また基本的なIT関連の知識などを身につけることができる資格となっております。

ただ、このスマートフォン・モバイル実務検定は、ITパスポートなどに比べると、マイナーな資格となっているため、「受けるメリットはあるの?」「試験の難易度は?」「ITパスポートとの違いは?」など、疑問点も多いかと思います。

スマートフォン・モバイル実務検定を受けて、合格することができた私も、試験を受ける際は、前述のような疑問を抱えていたことがあるので、今回、スマートフォン・モバイル実務検定は実際のところ、どうなのか、まとめてみました。

そもそもスマートフォン・モバイル実務検定とは?

ITパスポートや基本情報技術者試験などの国家資格に関しては、どのような試験なのか、把握されている方も多いかもしれませんが、このスマートフォン・モバイル実務検定がどのような試験なのか、知っている方は少ないでしょう。

スマートフォン・モバイル実務検定とは、その者が、スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末の販売に必要な基本的な知識を備えていることを証明するものです。

このスマートフォン・モバイル実務検定は、スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末の販売において、消費者保護の観点から、総務省により承認された最初のモバイル端末販売員向けの検定試験になります。

“消費者保護”とは、どういうことかと申しますと、簡単なイメージとしては、消費者が、モバイル端末やサービスを適切に選択することができるようにすることです。

今や日常生活に欠かせない必需品となった、スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末は、非常に便利な反面、端末の機能、各種サービス、アプリなどが非常に複雑で、多様化しております。そういった状態では、消費者が自分自身にあったモバイル端末やサービスを適切に選択することは容易ではありません。

消費者がモバイル端末やサービスを適切に選択するためには、モバイル端末に関する知識だけでなく、技術知識や法知識も必要になります。日ごろから、ITに触れている方であれば、既に知っている知識等も多いかと思いますが、そうではない高齢者の方などにとって、それらは、”初めて”かつ”理解しにくい”ものと言えます。

モバイル端末の販売に必要な基本的な知識を備えていることを証明するスマートフォン・モバイル実務検定に合格した販売員がモバイル端末に販売にあたることで、消費者がモバイル端末・サービスを適切に選択することができるようになり、結果として、携帯電話販売業界の健全な発展につながります。

スマートフォン・モバイル実務検定は国家資格ではない

まず、スマートフォン・モバイル実務検定に関して、明確に認識しておきたい事項としては、”国家資格ではない“という点です。

ITパスポートや基本情報技術者試験、応用情報技術者試験等は、国家試験(資格)ですが、スマートフォン・モバイル実務検定は、MCPCが検定事務局となっている検定試験です。文字通り、”資格”ではなく、”検定”となっているため、「○○な能力・知識があること」を証明するものとなります。

本検定に合格した人には、MCPCから、「スマートフォン・ケータイアドバイザー」という称号が付与されます。

ITパスポートや基本情報技術者試験、応用情報技術者試験等は、国家資格の分類うち、法律に基づき、業務知識や技能などを評価する、”技能検定”の一種と考えられます。

対して、スマートフォン・モバイル実務検定は、民間資格・検定になりますので、企業や民間団体などが設けている独自の審査基準に基づいて、特定の能力や知識を証明するものです。

スマートフォン・モバイル実務検定は受けるメリットは?

あくまで、筆者の個人的見解になりますが、携帯電話販売業界に勤めている、または携帯電話販売業界での就業を目指す方にとってのメリットは、自分がモバイル端末の販売に必要な基本的な知識を備えていることを証明できることです。

そうでない方にとっては、決して無駄にならない、ITの基礎知識が身につくことかと考えております。

「スマートフォン・モバイル実務検定は、ITパスポートなどの国家資格ではないなら、あまり役に立たない?」とお考えになる方もいるかと思います。

確かに、スマートフォン・モバイル実務検定は、ITパスポートや基本情報技術者試験のような国家資格ではないため、資格としての影響力は少し劣るかもしれません。しかし、”メリット”、”役に立つかどうか”というのは、受験する方の状況によって、変わってくるため、国家資格ではないからといって、必ずしも役に立たないわけではありません。

スマートフォン・モバイル実務検定は、販売員向けの資格であるため、携帯電話販売業界に勤めている、または携帯電話販売業界での就業を目指している方には、スマートフォン・モバイル実務検定に合格するメリットは大きいと思います。

それに対し、ITパスポートは、社会で働く社会人が、備えておくべき情報技術関連の基礎知識が備わっていることを証明する資格のため、IT技術系の職種に勤めている方だけでなく、社会人の方、文系・理系問わず、学生の方などが、対象となります。

基本情報技術者試験や応用情報技術者試験などは、プログラマーやシステムエンジニアなどのIT技術職などに勤められている方が受験されることが多いです。

このように、IT系の資格・検定でも、その資格・検定の受験対象者、証明する能力等が異なるため、Aという資格とBという資格を単純に比較し、どちらがメリットがあるか、役に立つか、などは難しいところではあります。

そのうえで、筆者の個人的見解としては、携帯電話販売業界に勤めていない自分としても、スマートフォン・モバイル実務検定を受験するメリットはありました。

理由は、日常生活に必要な、基本的なインターネット、モバイル通信・通話の仕組み、モバイル端末利用に関連する基本な法制度などを理解することができたからです。

スマホ・タブレットがない時代は、前述した知識等は、備えてなくても特に大きな問題はなかったですが、今や現代社会を生きる上で、モバイル端末・モバイルネットワークは、日常生活の一部となりました。そのうえで、それらの知識等を備えておくことは、決して無駄にはなりません。

私は、ITパスポート等の資格も所持しておりますが、スマートフォン・モバイル実務検定を受けることによって、特にモバイル通信・通話の仕組み、モバイル端末利用に関連する基本な法制度などに関して理解を深めることができました。

その結果、自分が使用しているモバイル端末をより便利に使用することができたり、インターネットなどを使用する上で契約しているサービスなどを無駄なく見直すことができたりなど、日常生活に、かなり生かすことができていると感じております。

スマートフォン・モバイル実務検定は難しい?

筆者がスマートフォン・モバイル実務検定を受けた実感としては、難しくはないですが、全く勉強せずに、合格するのは、少し困難と感じました。

スマートフォン・モバイル実務検定の合格率は、78.2%となっております。(公式サイト参照:2023 年 10 月 3 日 時点)

試験範囲、資格・検定の趣旨などが異なるため、他のIT系の資格・検定と一概に比較できませんが、それでもあえて、試験の難易度を表すとすれば、筆者としては、以下のように感じました。

ITパスポート ≦ スマートフォン・モバイル実務検定 < 基本情報技術者試験

当然、スマートフォン・モバイル実務検定を受験する時点でのITに対する知識・経験によって、難易度はかなり異なってくるため、すべての人に当てはまるとはまったく考えておりません。

私の場合、スマートフォン・モバイル実務検定受験時には、ITパスポートなどの他のIT系資格も持っていたため、特段難しく感じませんでした。「全く勉強しない状態で、受験をした場合、合格点ギリギリか、落ちるかもしれない…」といった感じです。

スマートフォン・モバイル実務検定合格に必要な学習時間は?

あくまで、私の個人的見解なのですが、以下のように考えております。

  • IT系の知識・経験がある人(ITパスポートなど持っている人):50時間程度
  • IT系の知識・経験が少ない人:100時間程度

IT系の知識・経験がある人(ITパスポートなど持っている人)であれば、知っている知識等も多いため、学習もしやすいと感じました。直近で、ITパスポートなどに合格している方であれば、50時間も必要ないかもしれません。

スマートフォン・モバイル実務検定合格するには、何を勉強すればよい?

スマートフォン・モバイル実務検定に関しては、販売されているテキストが1種類しかないため、基本的には、そちらを購入して、学習する感じになります。

       
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